専門的な診療

スポーツ選手のパフォーマンスアップに必要なのは、適正な視カです。

  • 1)スポーツ眼科とは

  •  競技能力を最高に発揮させるには目を最適な状態にすることが大切です。そのためにはスポーツを前提とした目の管理が必要です。しかし、いまだに多くの選手が目の管理をしていないために競技能力を十分に発揮できていないようです。競技能力を最高に発揮するには目のメディカルチェックを実施して、目を最高の状態にすることが必要です。

     スポーツ眼科は選手の目を最適な状態にする・眼外傷を予防する・眼外傷を受けた時に処置をする・外傷後に目の機能の回復を手助けするなど、選手のさまざまな目の問題を解決して選手が最高の状況で競技ができるようにします。

  • 2)スポーツビジョンについて

  •  「優秀な選手は優れた目を持っている。したがって目をトレーニングすれば優秀な選手になれる。そしてスポーツビジョン検査をすると選手のレベルがわかる。」とスポーツビジョンでは考えています。しかし、トップアスリートのスポーツビジョン検査結果では、目の能力が一般人よりも優れている選手もいれば、一般人と同じ選手や劣る選手もいます。スポーツビジョン検査で選手のレベルを判断することは難しいようです。優秀な選手の目の能力は一般人と変わらないとの報告も多くあります。片眼が弱視で視力が悪いにもかかわらず日本代表になった球技の選手もいます。したがって目が悪いからといって優秀な選手になれないとあきらめることはありません。目を最適な状態にして、スポーツをすることをお勧めします。

  • 3)眼を良くする方法は?

  •  視力矯正と視覚矯正があります。視力矯正は屈折異常(近視・乱視・遠視)で視力が低下している人にコンタクトレンズや眼鏡で視力を改善させます。視覚矯正は器具で眼をトレーニングします。眼が良くなる効果は視力矯正は実感できて客観的にもわかります。しかし視覚矯正は実感しにくく教える人によって器具や方法が違うので客観的に評価できません。また器具によるトレーニングはスポーツ現場の練習よりも効果が少ないようです。眼を良くするには見るための機能を整えることが大切で、器具で鍛えれば良いというわけではなさそうです。

  • 4)どのような方法で視力を矯正すれば良いの

  •  メガネは激しく動かないスポーツ(ゴルフ・アーチェリー)やちりやほこりが多い中で行なうスポーツに適していますが、視野が制限されます。コンタクトレンズは激しく動いたり、速く動くものを見るスポーツ(スキー・野球・テニス・バレーボール)、相手やボールと接触の多いスポーツ(バスケットボール・サッカー・格闘技)に適していますが、適切な取扱いが必要です。角膜矯正手術やコンタクトレンズの夜間装用(オルソケラトロジー)はメガネやコンタクトレンズを使用しなくてすみます。しかし,角膜矯正手術では夜間視力の低下・眩しさの増加・角膜の強度の低下、オルソケラトロジーでは適切な視力矯正が難しい・矯正できる度数が限られているなどの欠点があります。このような特徴を知ったうえでスポーツのときの矯正方法を選ばれると良いでしょう。しかし、どの方法を選ぶかは眼の状態で決まります。かならず眼科医と相談してください。

  • 5)スポーツ傷害から眼を守ろう

  •  スポーツによる眼の傷害は10歳代・20歳代が多く、原因はほとんどがボールや体の衝撃ですが、スポーツ中に受ける紫外線もあげられます。視力低下など日常生活でも重大なハンディとなる後遺症が多いことも特徴です。眼を守るには保護メガネの装用が有効です。衝撃から眼を守るにはポリカーボネートレンズの入ったメガネ、紫外線から眼を守るにはUVカットレンズの入ったメガネを使用することをお勧めします。

  • 6)日本スポーツ視覚研究会

  •  「スポーツと視覚」の関係はいまだはっきりとはしていません。「スポーツと視覚」の研究と正しい知識の普及を目的として会が作られました。会員は眼科専門医、大学眼科教授、視覚心理専門家、体育関係者、各種スポーツ団体のトレーナーなど様々な分野の専門家で、それぞれの分野から「スポーツと視覚」の研究を行っています。今後も会は研究を続け、より確かな「スポーツと視覚」の知識の情報を発信して行きたいと思います。